春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2026/06/16
Vol.121 広い実家の管理が大変…全部売る前に「一部だけ売る」という選択肢を知っていますか?
「広い実家の管理が、年々大変になってきた」「もっと便利な場所や、駅前のマンションに移りたい」——そう感じている方は、決して少なくありません。特に100坪〜200坪ほどの大きな敷地にお住まいの方は、草木の手入れや庭の管理、固定資産税の負担が年齢とともに重くなりがちです。
そんなとき、選択肢は「全部売る」だけではありません。「家は残して、使っていない庭や畑の部分だけ売る」という方法もあります。最終的に一部を売るか全部を売るかは人それぞれですが、「一部だけ売るという選択肢もある」と知っておくこと自体が、これからを考える第一歩になります。
土地の一部だけを売る「分筆売却」は、件数としては多数派ではなく、提案してくれる不動産会社も限られます。ですが当社では、実際に何件も成立させてきました。この記事では、その流れ・費用・注意点を、実例を交えて正直にお伝えします。
結論:土地の一部だけ売ることは「できる」。ただし条件がある
先に結論をお伝えします。土地の一部だけを売ることは可能です。ただし、そのためには土地を分ける「分筆(ぶんぴつ)」という手続きが必要で、その前提として「確定測量」も必要になります。この準備に時間と費用がかかるため、「売れるかどうか」より先に「どう分けるか・どのくらい時間がかかるか」を把握することが、何より大切です。
そして大事なのは、最初から「一部だけ売る」と決めてかかる必要はないということです。広い敷地をどうするかは、「全部売る」「一部だけ売る」「今は売らない」など複数の道があります。まずは選択肢を一通り知ったうえで、ご自身に合うものを選べば十分です。
そもそも「分筆」とは?なぜ一部売却に必要なのか
分筆とは、登記上ひとつになっている土地を、複数に分ける手続きのことです。土地の一部だけを売るには、売る部分と残す部分を登記上はっきり分ける必要があるため、原則としてこの分筆が必要になります。
そして分筆をするには、その前提として「確定測量(隣地との境界を確定させる測量)」が必要です。ここがポイントで、一部売却は「測量から始まる」と考えておくと、その後の流れが理解しやすくなります。
一部売却の進め方と、かかる時間・費用の目安
実際の流れは、おおむね次のようになります。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ① 確定測量 | 隣地との境界を確定させる。一部売却の出発点。内容により1〜3ヶ月かかることもある |
| ② 分筆登記 | 土地家屋調査士が、売る部分と残す部分に土地を分ける登記を行う |
| ③ 売買契約 | 分けた土地について、買主と契約を結ぶ |
| ④ 決済・引渡し | 代金の受け取りと引渡し |
上記に順序ではなく、先に分筆案を決定し、買主決定後に、①売買契約、②確定測量、③分筆登記、④決済・引渡しとなるケースも多いです。
また確定測量・分筆登記の費用は、50~60万円程度かかることが多く、土地の大きさや隣接地の状況によって変わります。
期間については、確定測量・分筆登記が約2~3ヶ月ほどかかります。(後述)。住み替えや解体工事などがある場合は、販売から契約・決済まで含めると半年以上かかることも珍しくありません。「急いでいるから一部だけ早く売りたい」という場合でも、最低限の準備期間は必要だと知っておいてください。
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一番大事なのは「切り方」——残る土地の価値を守れるか
一部売却で最も重要なのは、価格よりもむしろ「どう分けるか」です。自宅や残したい部分を保ちながら分けるとき、売る土地・残る土地の両方の形を考える必要があります。
分け方を誤ると、残った土地が細長くなったり、旗竿地(通路状の出入口を持つ変形地)になったりして、使いづらく・売りにくくなることがあります。「あと1メートル間口が広ければ」「あと1坪あれば」価値を守れた、という差が実際に出ます。建物を建てる前提であれば、売る土地・残る土地それぞれが接道義務(原則、幅4m以上の道路に2m以上接すること)を満たすかも確認が必要です。
つまり、「今いくらで売れるか」だけでなく、「売ったあとに残る土地の将来価値を毀損しないか」まで設計することが、一部売却の成否を分けます。ここは不動産会社の力量で差が出る部分です。
春日井市での実例
当社が実際に手がけた、土地の一部売却の事例をいくつかご紹介します。同じ「一部売却」でも、事情はさまざまです。
- 急な資金需要で自宅敷地の一部を売却(上田楽町・約130坪のうち畑40坪)
「1ヶ月以内に資金が必要」という相談。分筆には確定測量が必要で現実的には2ヶ月かかることを正直にお伝えし、価格は現実的なラインで分譲業者へ売却成立。→ 事例の詳細はこちら - 200坪の自宅敷地を、将来も見据えて分筆・売却(八光町・70代女性)
管理の負担と将来不安から一部売却を決断。残る土地が変形しないよう「切り方」を設計し、将来の価値を守った事例。→ 事例の詳細はこちら - 駐車場の一部だけを売却し、収益は残した(宮町)
全部は手放さず、一部は駐車場運営を継続・一部を現金化。「どこで切るか」の分筆計画で、買いやすいサイズに整え早期成約。→ 事例の詳細はこちら - 住宅部分の売却後に残った「残地」300坪を売却(下津町)
広すぎる・前面道路が狭いなど難条件で当初は反響なし。価格調整と、接道・開発許可・近隣協議の整理を進め、建売業者へ売却。一部売却の「残った土地」が抱えやすい難しさが分かる事例。→ 事例の詳細はこちら
逆に「隣の土地を一部だけ買いたい」というご相談も
一部売却とは逆に、「隣の土地を少しだけ買い足したい」というご相談もあります。隣地は、一般的な相場とは別に「隣の所有者にとっての価値(敷地を広げたい・一体利用したい等)」があるため、交渉の進め方が通常の売買とは異なります。当社では、3年越しで地主様との関係を保ちながら、隣地の一部取得を実現した事例もあります。→ 事例の詳細はこちら
よくあるご質問(費用・税金・手続き)
土地の一部売却・分筆について、よくいただく質問にお答えします。
Q. 分筆や一部売却には、いくらくらいかかりますか?
費用の大半は「確定測量」と「分筆登記(土地家屋調査士への報酬)」です。すでに境界がはっきりしている土地なら比較的軽く済みますが、確定測量から必要な場合は数十万円〜、広い土地や道路・水路など官有地との境界確定が絡むと、100万円前後になることもあります。たとえば100坪規模だと、確定測量で50〜60万円、分筆登記で10〜20万円、合計60万円〜が一つの目安です。なお、登記の際にかかる登録免許税は「分筆後の1筆につき1,000円」と、ごくわずかです。
Q. 費用は誰が負担するのですか?
一般的には、分筆して売る側(売主)が負担することが多いです。ただし、売買の条件として買主と分担を相談できるケースもあります。「測量・分筆の費用を見込んだうえで、手元にいくら残るか」を最初に確認しておくと安心です。
Q. 分筆すると、固定資産税は高くなりますか?
分筆という手続きそのもので、固定資産税が上がることは基本的にありません。税額が変わるのは「土地の使われ方が変わるとき」です。たとえば自宅を残して庭や畑の一部だけを売る場合、残った自宅の敷地は引き続き住宅用地の軽減を受けられるため、急に税金が跳ね上がることは通常ありません。ただし、残る土地の面積や使い方によって変わる場合もあるので、正確には査定の際に個別に確認するのが確実です。
Q. 分筆は誰に頼めばいいですか?
分筆登記は「土地家屋調査士」の専門業務です(不動産登記でよく聞く司法書士ではありません)。境界の確定測量など専門的な作業が必要になるため、土地家屋調査士に依頼するのが一般的です。当社にご相談いただければ、信頼できる土地家屋調査士の手配から売却まで、窓口となって一括でお手伝いします。
Q. 共有名義の土地や、相続した土地でも一部だけ売れますか?
どちらも可能ですが、注意点があります。共有名義の土地は、分筆して売るにも、持分を動かすにも、原則として共有者全員の同意が必要です。1人でも反対すると売却できないため、早めの話し合いが大切です(このケースの整理は共有名義の土地、1人が反対したら売れない?4つの選択肢でも具体的に解説しています)。相続した土地の場合は、まず相続登記(名義変更)を済ませる必要があります(2024年4月から相続登記は義務化されています)。誰に・どんな同意が必要かは状況によって変わるので、早めにご相談ください。
まとめ
- 土地の一部だけを売ることは可能。ただし「分筆」と、その前提の「確定測量」が必要
- 準備には時間(数ヶ月)と費用(5~60万円程度〜)がかかる。「いくらで売れるか」より先に「どう分けるか・どのくらいかかるか」を把握する
- 最も大切なのは切り方。残る土地の形・接道・将来価値を毀損しない設計が成否を分ける
- 一部売却は数として少数派で、扱い慣れた会社は限られる。だからこそ、設計力のある会社に相談する価値がある
なお当社では現在、春日井市内で売っていただける土地を探しています。一部売却・全部売却どちらのご相談も承ります。春日井市内の土地を探していますのページもあわせてご覧ください。
💬 「広い敷地をどうするか、そろそろ考えたい」という方へ。
全部売るか、一部だけ売るか、今は売らないか——どれが合うかを、土地を見ながらご一緒に整理します。「一部だけ売れるのか」を確かめるだけでも構いませんし、売ると決めていない段階のご相談で大丈夫です。春日井シティ不動産(代表・山本)が正直にお話しします。👉 LINEで気軽にご相談ください
監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
