春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2026/06/17
相談実績23|元気なうちに自宅を売って住み替えたい(春日井市・70代女性)
| ご相談者 | 70代・女性(春日井市・お一人暮らし) |
| 物件 | 春日井市内のご自宅(建物は築古/立地が良く、土地としての需要が高い) |
| ご相談内容 | 元気なうちに自宅を売却し、中古マンションの購入か賃貸への住み替えをしたい |
| 結論 | 急がず、今は売らずに様子を見る(ご家族とじっくり検討する) |
| この相談のポイント | すぐ売れる好物件でも、あえて「今は売らない」をご提案/資金・年齢・家族の合意を一緒に整理 |
「元気なうちに、今の家を売って住み替えたいんです」
春日井市で一人暮らしをされている、70代の女性からのご相談です。「体が動くうちに、今の自宅を売って、安い中古マンションを買うか、賃貸マンションに移りたい」という、とても前向きなお気持ちでお越しになりました。ご本人の中では、すでに住み替えの方向で気持ちが固まっているご様子でした。
ですが、いろいろと一緒に整理した結果、私たちがお伝えしたのは——「今は、急いで売らないほうがいいかもしれません」ということでした。すぐに売れる好立地のご自宅で、当社としても売却のお手伝いはできる物件です。それでも、あえて「今は売らない」をご提案した理由を、正直にお伝えします。
「使わない部屋や庭の管理がつらい」——理由は、とてもよく分かるものでした
住み替えたい理由をうかがうと、とても共感できるものでした。広い家の、使わない2階や庭の掃除・管理が、年齢とともに負担になってきた。元気なうちに、身辺整理も含めて、暮らしを身軽にしておきたい——そうしたお気持ちです。
実は、実家の売却のご相談は、「親が高齢になってきて、将来どうすればいいか」と、お子さん側からいただくことも多いものです。ですが今回は、ご本人(親御さん自身)の意向によるご相談でした。そして、こうしたお気持ちを持つ高齢の方は、近年とても増えています。理由ももっともで、多くの方がいま抱えている”現実の声”だと感じます。
だからこそ、私たちは頭ごなしに「やめましょう」とは言いません。そのお気持ちを尊重したうえで、「本当に今、その形で動くのがベストか」を、ご一緒に冷静に整理していきました。
物件はすぐ売れる好立地。だからこそ、急ぐ必要がなかった
まず大前提として、ご自宅は立地がとても良く、建物は古いものの「土地」として高い需要が見込める物件でした。正直に言えば、売ろうと思えばすぐに買い手がつくレベルです。
これは裏を返せば、「焦って今すぐ売る理由はない」ということでもあります。値下がりを心配して急いで手放すような物件ではなく、ご本人とご家族が納得のいくタイミングで動いても、十分に売れる。だからこそ、まずは落ち着いて「売ったあと」を具体的に考えてみることにしました。
「売ったあと」を具体的に考えると、見えてきたこと
仮にご自宅を売ると、手取りでおよそ3,000万円ほどが見込めました。一見、十分な金額に思えます。ですが、その先を具体的に計算していくと、いくつかの現実が見えてきました。
- 「安い中古マンション」の中身:1,000万円以下で買えるマンションは、築50年近い老朽化が心配な物件が中心。安さには理由があります。
- 予算を3,000万円かけても:駅近の築浅マンションは、その予算でもなかなか手が届きません。さらに購入後も、管理費・修繕積立金といった毎月のコストがかかり続けます。
- 結果として:せっかく自宅を売っても、住み替え先にお金がかかり、手元に資金的な余裕があまり残らない可能性が高い。
- 賃貸という選択も:ご年齢を考えると、現実的に借りられる賃貸マンションは限られてしまうのが実情です。
加えて、長く住んだ地域を離れ、新しい環境やご近所付き合いに馴染めなかった場合のリスクもあります。「住み替えれば暮らしが良くなる」とは、必ずしも言い切れないことが見えてきました。
一番の論点は「お金」ではなく、ご家族との合意だった
そして、もっとも大切なポイントがありました。それは、お子さんとの意見の調整が、まだできていないということです。
「自分の家なんだから、自分で決めていい」「子どもも私の意思を尊重してくれる」——ご本人はそうおっしゃいます。それはその通りです。ですが、ご自宅の売却と住み替えは、ご本人お一人だけでなく、ご家族・親族にも大きな影響を与える話です。お一人で、今すぐ決めてしまっていいレベルの話ではありません。
急いで話を進めてしまうと、あとから必ずどこかで「思っていたのと違う」というすれ違いやトラブルが起きやすい。これは、私たちが多くの取引を見てきた中での実感です。
私たちがお伝えしたのは、「急がない」という選択
もちろん、ただ「やめましょう」とお伝えしたわけではありません。実際にいくらで売れるのかの査定、住み替え先の候補、進める場合の手順、それぞれのメリットとデメリット——売却を進める前提での具体的なご提案も、一通りお出ししました。
そのうえで、「これは”ただ売ればいい”というレベルの話ではなく、ご家族にとっても大きな決断です」ということを、ご一緒に確認しました。ご本人にも、その点を深くご理解いただけました。
ご自宅は、いつでも売ろうと思えば売れる好物件です。だから、急ぐ必要はありません。今回は、「ご家族でじっくり検討していただき、いざ動くと決まったときには、しっかりお手伝いさせていただく」という形で、相談を終えました。
とはいえ、「元気なうちにしかできない」のも事実です
ここまで「急がないほうがいい」とお伝えしてきましたが、正直に言えば、逆の側面もあります。住み替えや家の整理は、心身ともに元気なうちにしかできないことでもあるのです。
不動産の売買は、ご本人にしっかりとした判断能力があることが前提です。もし将来、認知症などで判断能力が低下してしまうと、ご本人だけでは売買契約ができなくなり、成年後見人を立てるなどの手続きが必要になります。そうなると、時間も手間も大きくかかり、結果的にお子さんに重い負担をかけてしまうことにもなりかねません。「元気なうちに、自分の意思で身軽になっておきたい」というお気持ちには、こうした確かな理由があるのです。
つまりこの問題は、「急がないほうがいい」と「でも、待ちすぎるのも考えもの」という、相反する事情が同居している、簡単には答えの出ないものです。だからこそ——「今すぐ売る/絶対に売らない」の二択で焦るのではなく、元気な今のうちに、ご家族と、そして信頼できる相手と「話し合いを始めておくこと」そのものに、大きな意味があります。決断はその先で構いません。
この相談から、お伝えしたいこと
- 不動産の売却は、「売ればいい」というものではありません。特に住み替えや相続が絡むと、ご本人だけでなくご家族全体の話になります
- 「今は売らない・急がない」という判断も、立派な選択です。焦って動いて後悔するより、納得してから動くほうが、結果的に良い結末につながります
- とはいえ、住み替えは元気なうちにしかできないことでもあり、選択は簡単ではありません。だからこそ、一人で抱えず、第三者と一緒に整理することに意味があります
私たちは、売却を急かすことはしません。お客様にとって本当に良い選択を、ご一緒に考えるのが役目だと考えています。急がず、メリットとデメリットをよく比べたうえで、信頼できる相手と進める——それが、住み替えで後悔しないための一番の近道だと思います。
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💬 「家を売って住み替えようか、迷っている」という方へ。
売る・売らない・いつ売るのかも含めて、お金のことやご家族のことを一緒に整理します。結論を急かすことはありません。「まだ何も決めていない」という段階のご相談こそ、お役に立てます。
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監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
