春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2025/03/31
Vol.52【古家付き土地の売却】解体費用は売主・買主どちらが負担?更地渡しと現状渡しを解説
「古い家が建っている土地を売りたいけど、解体費用は売主と買主のどちらが負担するの?」
古家付き土地の売却で、よく聞かれる質問です。
結論からいうと、必ず売主、必ず買主と決まっているわけではありません。
売買契約を「更地渡し」にするのか、「古家付きの現状渡し」にするのかによって、誰が解体するのか、誰が費用を負担するのかを決めます。
春日井市で古家付き土地を売却する場合も、最初から解体するのではなく、土地の価格・建物の状態・想定する買い手・解体費用を確認してから売り方を決めることが大切です。
まず結論|解体費用は「売買条件」で決まる
| 売却方法 | 解体する人 | 費用負担 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 更地渡し | 原則として売主側で手配 | 売主 | 契約後、引渡しまでに解体する方法がある |
| 古家付き現状渡し | 購入後に買主が解体する場合が多い | 買主 | 売主は解体せず、その状態で引き渡す |
| 先に更地にして販売 | 売主 | 売主 | 建物がない状態で土地として販売する |
ただし、これは基本的な整理です。
実際の不動産売買では、解体範囲や残置物、ブロック塀、樹木、地中の基礎などについて、売主・買主間で個別に条件を決めることがあります。
「誰が、どこまで、いつまでに撤去するのか」を売買契約書で明確にすることが重要です。
① 更地渡し|売主が引渡しまでに解体する
「更地渡し」とは、古家が建っている状態で売買契約を締結し、売主側で建物を解体して、更地の状態で買主へ引き渡す方法です。
売主側では、たとえば次のような作業が必要になります。
- 建物の解体・撤去
- 契約で撤去対象とした物置や外構などの撤去
- 家財・残置物の処分
- 建物滅失登記
- 必要に応じて土地の整地
ただし「更地渡し」と書くだけでは、ブロック塀や庭木、井戸、地中に残る基礎などをどこまで撤去するのか曖昧になることがあります。
⚠️ 「更地渡し」の範囲は契約前に確認
建物だけを撤去するのか、物置・庭石・樹木・ブロック塀なども撤去するのか。売主と買主の認識が違うと、引渡し前のトラブルになります。何を残し、何を撤去するのかを売買契約で具体的に確認しておくことが大切です。
解体は「売れてから」の方がいいケースが多い
古家があるからといって、売却を始める前に急いで解体する必要はありません。
私は、古家付き土地の売却相談を受けたとき、まず「本当に先に壊す必要があるのか」を考えます。
売買契約を締結してから引渡しまでに解体する「更地渡し」であれば、売れることが決まってから工事に着手できます。
先に解体してしまう場合と比べると、次のようなリスクを抑えやすくなります。
- 売れないうちに解体費用を支出するリスク
- 住宅用地の特例が外れることによる固定資産税への影響
- 買主が建物を利用したかった場合に、その選択肢を失うこと
もちろん、建物の老朽化が著しく危険な場合や、建物があることで土地の印象を大きく悪くしている場合など、先に解体した方がよいケースもあります。
大切なのは、「古いから壊す」ではなく、売却条件を見てから判断することです。
解体する・しない・契約後に解体する、という3つの売り方については、Vol.56「古家付き土地を売るとき、解体する?しない?」で詳しく比較しています。
② 現状渡し|古家を残したまま買主へ引き渡す
もうひとつは、古家を解体せず、そのままの状態で売却する方法です。
買主が土地として利用する場合は、購入後に買主側で解体工事を行います。
売主にとっては、売却前に解体費用を負担しなくてよいことが大きなメリットです。
一方で、買主は購入価格に加えて解体費用を負担するため、その費用を考慮して購入価格を判断します。
そのため、「売主が解体費を払わない=その分だけ必ず手取りが増える」わけではありません。
たとえば買主から、
- 解体費用を見込んで価格を下げてほしい
- 残置物だけは売主側で処分してほしい
- ブロック塀の一部は撤去してほしい
といった条件が出ることもあります。
解体費用はいくら?
解体費用は、建物の構造や大きさだけでは決まりません。
見積もりでは、次のような条件も確認する必要があります。
- 木造・鉄骨造・RC造など建物の構造
- 建物の床面積
- 重機やトラックが敷地へ入れるか
- 前面道路の幅
- 隣家との距離
- 家財など残置物の量
- 庭石・樹木・物置・ブロック塀などの有無
- アスベスト調査や除去の必要性
実際の解体見積もりを取ったうえで、売却価格と手取りを比較するのが確実です。
古い建物はアスベストにも注意
古い建物を解体する場合は、アスベスト(石綿)の事前調査も重要です。
アスベストは特定の年代だけの問題ではなく、建材の種類や改修履歴などによっても状況が異なります。
含有建材が確認された場合は、通常の解体工事とは別に適切な除去・処分が必要となり、工事費用や工期に影響することがあります。
⚠️ 解体見積もりは建物を見てもらって確認
インターネット上の「坪○万円」という数字はあくまで参考です。建物の構造・立地条件・残置物・外構・アスベストなどで金額は変わります。売却計画では概算だけで判断せず、必要に応じて解体業者の現地見積もりを取ることをおすすめします。
解体後に地中から基礎やガラが出てきたら?
古家付き土地の売却で、もうひとつ注意したいのが地中埋設物です。
建物を解体したあと、地中から古い基礎・コンクリートガラ・配管・浄化槽などが見つかることがあります。
これは外から見ただけでは分からず、売主自身も知らないケースがあります。
誰が撤去費用を負担するのかは、発見された物の内容や売買契約で定めた条件などによって判断することになります。
特に更地渡しの場合は、解体工事の範囲とともに、地中から何か見つかった場合の扱いも契約時に整理しておくことが重要です。
詳しくはVol.51「土地を売ったら地中埋設物が出てきた。売主の責任・撤去費用・トラブルを防ぐ方法」で解説しています。
固定資産税だけを理由に、急いで解体しない
住宅が建っている土地には、要件を満たせば固定資産税の住宅用地特例が適用されています。
建物を解体すると土地の課税関係が変わることがあるため、売却の見通しが立たないまま先に解体する場合は注意が必要です。
ただし「家を壊したら固定資産税が必ず6倍になる」と単純に考えるのも正確ではありません。
土地の面積や課税標準などによって影響は異なるため、解体費用と売却価格だけでなく、税負担も含めて判断します。
固定資産税については、Vol.45「建物解体して更地にしたら固定資産税額6倍って本当?」も参考にしてください。
売主は「更地渡し」と「現状渡し」のどちらを選ぶ?
私は、古家付き土地の売却では「どちらが一般的か」より、「どちらがその土地の手取りと売りやすさに合うか」で判断した方がいいと考えています。
| 確認すること | 考え方 |
|---|---|
| 建物の状態 | 中古住宅として使えるのか、解体前提なのか |
| 想定する買主 | 個人なのか、住宅会社・不動産会社なのか |
| 解体費用 | 実際にいくらかかるのか |
| 売却価格 | 更地渡しと現状渡しでどの程度違うのか |
| 税金 | 解体時期によって固定資産税などに影響があるか |
| 売却時期 | いつまでに売却したいのか |
たとえば、買主が不動産会社で「こちらで解体するので、そのまま引き渡してください」という条件なら、売主がわざわざ先に解体する必要はありません。
逆に、古家が建っていることで一般の住宅購入者が土地の大きさや日当たりをイメージしにくくなっているなら、更地渡しを条件にすることが有効な場合もあります。
💡 私なら「解体前」と「解体後」の両方を計算します
古家付き土地の査定では、「更地ならいくらで売れそうか」だけではなく、「古家付きのままなら誰がいくらで買う可能性があるか」「解体費用を差し引いた最終的な手取りはいくらか」まで比較することが大切です。売却価格だけ高くても、解体費用が大きければ売主の手取りが増えるとは限りません。
春日井市でも、古家付きのまま売却できる
「古い家が残っていると土地は売れない」と思われる方がいますが、そんなことはありません。
古家付きのまま販売し、売買契約後に売主が解体して引き渡すこともできますし、買主が解体する前提で現状のまま売却することもできます。
春日井市でも、土地の場所・広さ・道路条件などによって、住宅会社や不動産会社などが古家付きの状態で購入を検討するケースがあります。
つまり、最初に考えるべきなのは「解体業者を探すこと」ではなく、「この土地なら、どの売り方が一番合うのか」を確認することです。
まとめ|古家は「売る前に壊す」と決めなくていい
- 解体費用を誰が負担するかは、売買契約の条件によって決める
- 更地渡しなら、売買契約後に売主が解体する方法がある
- 現状渡しなら、買主が購入後に解体するケースが多い
- 解体費用は建物の大きさだけでなく、道路・残置物・外構・アスベストなどでも変わる
- 更地渡しでは、何をどこまで撤去するのか契約で明確にする
- 地中埋設物や固定資産税への影響にも注意する
- 「更地にした方が高く売れる」ではなく、解体費を差し引いた手取りまで比較する
古家付き土地の売却では、解体すること自体が目的ではありません。
売主にとって最も負担が少なく、納得できる条件で売却することが目的です。
だからこそ、解体する前に一度、土地としての価格と売り方を確認してみてください。
春日井市で古家付き土地の売却をお考えの方へ
「実家が古くて、このまま売れるのか分からない」
「解体費を払ってから売った方が得なのか?」
「相続した家なので、できるだけ先にお金をかけたくない」
こうした場合は、解体を決める前にご相談ください。
春日井シティ不動産では、土地の査定だけでなく、建物の状態・解体費用・想定する買主・売却後の手取りまで含めて、「解体する」「契約後に解体する」「そのまま売る」を比較してご提案します。
春日井市の古家付き土地・実家の売却相談
解体する前に、まず土地の価格と売却方法を確認してみませんか。まだ売却すると決めていない段階でも構いません。
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監修者情報

-
春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣



