春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2025/03/30
Vol.51 土地を売ったら地中埋設物が出てきた。売主の責任・撤去費用・トラブルを防ぐ方法を解説
「解体して更地で売ったのに、買主から『地中からコンクリートガラが出てきた』と連絡が来た。」
「土地を売るとき、地中に何か埋まっているかもしれない。どう対処すればいい?」
地中埋設物のトラブルは、売主・買主どちらにとっても想定外のことが多いです。この記事では、売主・買主それぞれの立場から、地中埋設物の対処法と事前にできる対策を正直にお伝えします。
地中埋設物とは?
地中埋設物とは、土地の地下に埋まっている不要なものの総称です。外から見てもわかりません。売主自身も把握していないケースがほとんどです。
- 解体された建物の基礎・コンクリート片(ガラ)
- ブロック・レンガ・タイルの破片
- 古い配管・鉄くず
- 生活ゴミ・産業廃棄物
- 古井戸・浄化槽の残骸
春日井市でも、古い住宅地・工場跡地・農地転用後の土地などで発見されることがあります。私自身、過去の取引でコンクリートガラや古い配管が出てきたケースを何度も経験しています。
売主の責任はどうなるのか
地中埋設物が発覚したとき、誰が撤去費用を負担するかは売買契約書の「契約不適合責任」の内容によって決まります。
契約不適合責任とは
令和2年4月の民法改正で「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」に変わりました。売買の対象物が契約で定めた「種類・品質・数量」に適合していない場合、売主が責任を負うという制度です。
| 契約の内容 | 地中埋設物が出た場合の対応 |
|---|---|
| 契約不適合責任あり | 売主が撤去費用を負担。「知らなかった」では免れない |
| 契約不適合責任が免責 | 原則として買主が費用を負担 |
| 免責でも告知義務違反がある場合 | 売主が損害賠償責任を負う可能性がある |
重要なのは、「知らなかった」という言葉は免責にならない点です。売主が認識していなくても、契約不適合責任がある場合は対応義務が生じます。
告知義務違反になるケース
売主が地中埋設物の存在を知っていたにもかかわらず隠していた場合は、免責条項があっても「告知義務違反」として損害賠償請求されるリスクがあります。契約が免責であっても、知っている事実は正直に開示することが大切です。
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事前調査の方法・契約書への記載方法・リスク軽減策まで一緒に整理します。まだ売ると決めていない段階でも大丈夫です。
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地中埋設物が発覚したときの対処の流れ
- 発見・記録:発見した状況を写真・工事報告書などで記録する
- 不動産会社に連絡:すぐに仲介した不動産会社に状況を報告する
- 現場確認:売主・買主・不動産会社・必要に応じて専門業者が現場を確認する
- 撤去業者の選定:双方で協議して撤去業者を決定する
- 撤去作業・費用精算:契約の内容に基づき費用を精算する
撤去費用の目安
地中埋設物の撤去費用は、埋設物の量・深さ・種類によって大きく変わります。
| 埋設物の規模 | 費用の目安 |
|---|---|
| 少量のコンクリートガラ・配管 | 10〜30万円程度 |
| 基礎の残骸・中程度の量 | 30〜100万円程度 |
| 大量の廃棄物・汚染土壌を伴う場合 | 100万円〜数百万円以上 |
私の実務経験では、数百万円を超えるような大規模なケースはまれです。多くの場合は数十万円の範囲で収まります。ただし汚染土壌(油脂・有害物質など)が絡む場合は費用が大きく膨らむことがあります。
売主として事前にできる3つの対策
①土地の使用履歴を確認して開示する
過去にどんな建物が建っていたか・どんな用途に使われていたかを把握しておきましょう。古い航空写真・固定資産税の課税台帳・登記の変遷などで確認できます。
「工場跡地」「ガソリンスタンド跡地」などは特にリスクが高いので、把握している情報は正直に開示することが、後々の自分を守ることになります。
②事前に地中調査を行う
心配な場合は売却前に専門業者による地中調査を行うことができます。費用は数万〜数十万円程度ですが、トラブルを未然に防げる安心感があります。また「調査済み」という事実が買主の安心感にもつながります。
③契約書の内容を正確に把握する
「契約不適合責任あり・なし」「責任期間は何ヶ月か」を契約前に必ず確認してください。免責にする場合でも、知っている事実は必ず告知義務として記載しておくことが重要です。
買主として事前にできる対策
- 契約書の「契約不適合責任」の有無・期間を必ず確認する
- 免責の場合は、撤去費用リスクを想定した上で価格交渉する
- 土地の以前の用途・建物の履歴をヒアリングしておく
- 心配な場合は地中調査を条件に含める(売主の同意が必要)
まとめ
- 地中埋設物は売主が把握していないケースも多い。外からは見えない
- 撤去費用の負担は「契約不適合責任の有無」で決まる
- 「知らなかった」は免責にならない。知っている事実は正直に告知する
- 費用の目安は数十万円程度。汚染土壌が絡むと大きく膨らむ
- 売主は土地の使用履歴確認・事前調査・契約内容の把握で対策できる
- トラブルをゼロにするのは難しいが、事前の対策と冷静な対処で乗り越えられる
地中埋設物は誰にでも起こりうるリスクです。売却前に状況を把握しておくことが、売主にとって一番の保険になります。
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監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
