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2025/03/04

Vol.45 古家を解体すると固定資産税は6倍?春日井市で更地にして売る前に知っておきたいこと

「古い家を解体すると、固定資産税が6倍になると聞いたんですが、本当ですか?」

古家付き土地や相続した実家の売却相談で、よく聞かれる質問です。

結論から言うと、「建物を壊したら固定資産税が必ず6倍になる」という説明は正確ではありません。

住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」があり、建物を解体して住宅用地でなくなると、この特例が外れるため土地の固定資産税が上がることがあります。

ただし、実際の税額が何倍になるかは、土地の面積や評価、これまでの課税状況などによって違います。

そして、土地を売却するのであれば、税額だけを見て解体時期を決めるのもおすすめしません。

「古家付きで売るのか」「更地渡しにするのか」「いつ解体するのか」「いつ引き渡すのか」まで一緒に考える必要があります。

この記事では、春日井市で古家付き土地を売却するときに知っておきたい固定資産税の仕組みを、不動産売買の実務から解説します。

なぜ「家を壊すと固定資産税が6倍」と言われるのか?

理由は「住宅用地の特例」です。

住宅の敷地として使われている土地には、固定資産税の課税標準を軽減する特例があります。

住宅用地の区分固定資産税の課税標準
小規模住宅用地
住宅1戸につき200㎡まで
価格の1/6
一般住宅用地
200㎡を超える一定部分
価格の1/3

たとえば住宅1戸の敷地で200㎡までの部分なら、固定資産税の課税標準が価格の1/6になります。

そのため建物を解体して住宅用地でなくなり、この特例が適用されなくなると、土地の固定資産税が上がる可能性があります。

⚠️ 「課税標準が1/6」=「解体すると税額が6倍」ではありません

住宅用地特例は固定資産税を計算する基礎となる課税標準の特例です。実際の税額は土地の評価や負担調整などにも左右されるため、現在の固定資産税額を単純に6倍すれば更地後の税額になるわけではありません。

200㎡を超える土地は、全部が1/6ではない

ここも誤解されやすいところです。

一戸建て住宅の敷地が300㎡ある場合、原則として、

  • 200㎡まで → 小規模住宅用地として課税標準1/6
  • 残り100㎡ → 一般住宅用地として課税標準1/3

という考え方になります。

また、住宅用地として認められる面積には、家屋の床面積との関係など条件があります。

店舗兼住宅などの場合も、居住部分の割合によって住宅用地として扱われる範囲が変わることがあります。

ですから、「家を壊すと何倍になるか」は、その土地ごとに確認する必要があります。

固定資産税は「1月1日」が基準

固定資産税を考えるうえで、もう一つ重要なのが1月1日です。

固定資産税は、毎年1月1日現在の固定資産の所有者に課税されます。

また、土地や建物の状態についても、原則として1月1日が基準になります。

たとえば、1月1日時点で住宅が存在し、住宅用地としての要件を満たしていれば、その年度は住宅用地特例の対象になります。

一方、前年中に住宅を解体し、1月1日時点で更地になっていれば、原則としてその年度は住宅用地特例の対象ではなくなります。

なお、建替え中の土地など、一定の要件を満たす場合には例外的な取扱いがあります。

1月2日に解体すれば得?税金だけで解体日を決めない

この仕組みを知ると、

「それなら1月1日を過ぎてから解体すればいいのでは?」

と思うかもしれません。

確かに、その年の1月1日時点の状況は固定資産税の課税上重要です。

ただし、不動産を売却するのであれば、固定資産税だけを理由に解体時期を決めるのはおすすめしません。

なぜなら、

  • そもそも解体して売る必要があるのか
  • 古家付きのまま買う人がいるか
  • 買主が解体する条件にできるか
  • 売買契約後に売主が解体する「更地渡し」にするか
  • 売却までどれくらいかかりそうか

によって、最適な進め方が変わるからです。

💡 売却するなら「解体日」より先に「売り方」を決める

古家付きで売るのか、更地渡しにするのか、買主側で解体してもらうのか。それを決めてから解体時期を考える方が、売主の先行負担や売れ残った場合のリスクを抑えやすくなります。

売る前に自分で解体してしまわない方がいい理由

古い家だからといって、査定前に解体する必要はありません。

実際の土地売買では、古家付きのまま売り出して、買主が決まってから売主負担で解体する「更地渡し」という方法もよく使います。

この方法なら、売れる前に売主が解体費を先払いする必要がありません。

また、物件によっては古家を利用したい買主や、不動産会社・建売業者が現況のまま購入することもあります。

先に壊してしまうと、そうした選択肢はなくなります。

古家付き土地の売り方については、Vol.52「古家付き土地の売却|解体費用は売主・買主どちらが負担?」で詳しく解説しています。

年の途中で売った固定資産税は誰が払う?

土地や家を売るとき、もう一つよく聞かれるのが、

「6月に売ったら、残り半年分の固定資産税は買主が払うんですよね?」

という質問です。

ここは、税金のルールと不動産売買の精算を分けて考える必要があります。

固定資産税の納税義務者は、その年の1月1日現在の所有者です。

年の途中で不動産を売却しても、その年度の固定資産税について、市役所上の納税義務者が途中から買主へ変更されるわけではありません。

ただし、不動産売買では、引渡し日を基準として固定資産税・都市計画税相当額を売主と買主で日割り精算することが一般的です。

これは税務上の納税義務を分けているのではなく、売買契約上、当事者間で負担を調整しているものです。

⚠️ 固定資産税の「日割り精算」は税金そのものを分けているわけではありません

市役所に対する納税義務者は1月1日現在の所有者です。売買時に買主から受け取る固定資産税等の精算金は、売買契約に基づいて当事者間で精算する金銭です。

固定資産税精算の「起算日」にも注意

固定資産税等を日割り精算するときは、「何月何日から1年分として計算するか」という起算日も確認します。

不動産取引では地域や契約によって取扱いが異なることがあるため、売買契約書で起算日と負担方法を明確にします。

売主としては、単純に「引渡し後は買主の税金になる」と考えるのではなく、契約時に精算方法を確認しておくことが大切です。

空き家なら、建物を残しておけば特例がずっと使える?

「固定資産税が上がるなら、古い空き家でも壊さず残しておけばいい」と考える方もいるかもしれません。

しかし、税金のためだけに危険な空き家を放置することはおすすめできません。

現在は、適切に管理されていない空き家が「管理不全空家等」や「特定空家等」とされ、市から勧告を受けた場合、その敷地について住宅用地特例が適用されなくなることがあります。

それだけでなく、建物の倒壊、外壁や屋根材の飛散、庭木、害虫、防犯などの問題もあります。

空き家を残すか解体するかは、固定資産税だけではなく、建物の状態や今後の利用・売却まで含めて判断する必要があります。

では、古家付き土地はいつ解体するのがいい?

売却を前提にするなら、私はまず次の順番で考えます。

  1. 土地と建物の現状を確認する
  2. 古家付きで売れるか査定する
  3. 想定する買主を考える
  4. 古家付き・更地渡し・現況渡しを比較する
  5. 解体費用を見積もる
  6. 売却条件を決める
  7. 必要なら売買契約後、引渡しまでに解体する

この順番なら、「壊してから売れなかった」というリスクを減らせます。

さらに、固定資産税、解体費、測量費、売却価格をまとめて比較できます。

売主にとって重要なのは、固定資産税を数万円抑えることだけではなく、最終的にいくら手元に残るかです。

売却時の費用と手取りについては、Vol.16「実家を売ったら手元にいくら残る?費用・税金を解説」も参考にしてください。

春日井市で解体前に確認しておきたいこと

古家付き土地を売却するなら、建物だけを見て「壊す・壊さない」を決めるのではありません。

  • 現在の土地・建物の固定資産税
  • 住宅用地特例の適用状況
  • 土地としての売却価格
  • 古家付きの場合の売却可能性
  • 解体費用
  • 境界・測量の状況
  • 売却までに想定される期間

などを一緒に確認します。

特に相続した実家の場合、所有者自身が現在の固定資産税や土地の状態をよく把握していないことも珍しくありません。

納税通知書や課税明細書があれば、まずそこから確認できます。

💡 解体業者へ電話する前に、一度「売り方」を確認してください

古家付きで売れる土地なら、先に解体費を負担する必要がないこともあります。逆に更地渡しの方が売りやすい土地なら、買主が決まってから解体する方法もあります。土地によって判断は変わります。

まとめ|「固定資産税が6倍になるから壊さない」で決めない

  • 住宅の敷地には住宅用地の特例がある
  • 小規模住宅用地は固定資産税の課税標準が1/6になる
  • 建物を解体して住宅用地でなくなると、特例が外れることがある
  • ただし「解体=固定資産税が必ず6倍」ではない
  • 固定資産税は原則として1月1日の所有者・資産の状況を基準にする
  • 年途中で売っても、その年度の納税義務者が買主に変わるわけではない
  • 売買時の固定資産税等の日割りは、契約に基づく当事者間の精算
  • 売却予定なら、解体前に古家付き・更地渡し・現況渡しを比較する
  • 固定資産税だけではなく、解体費や売却価格を含めて手取りで判断する

古家付き土地の売却では、税金だけを見て先に建物を壊してしまう必要はありません。

まず土地と建物の状態を調べ、どう売るのが一番合理的かを決めてから解体を考える。

この順番が大切です。

春日井市で古家を解体するか迷っている方へ

「実家を解体してから売った方がいい?」

「更地にしたら固定資産税はいくらになる?」

「古家付きのままでも買ってもらえる?」

まだ売却すると決めていない段階でも構いません。

春日井シティ不動産では、現在の税額、解体費用、土地としての売却価格、古家付きで売る可能性などを整理してから、売却方法をご提案します。

春日井市の古家付き土地・実家の売却相談

解体する前にご相談ください。古家付きで売る、更地渡しにする、現況のまま売る。それぞれの費用と売却条件を比較します。

電話:0568-87-3921
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