春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2025/04/02
Vol.53 春日井市の空き家を放置するとどうなる?行政の規制強化と所有者が今すぐやるべきこと
「実家が空き家になって何年も経つ。特に何もしていない。」
「管理はしているつもりだけど、行政から何か言われるのか心配。」
空き家を持つ方からよくいただく声です。結論から言うと、空き家を放置し続けることのリスクは、年々大きくなっています。法律・税金・行政の規制すべてが、所有者に対して「早く動いてください」というプレッシャーをかける方向に変わっています。
春日井市の空き家の現状
春日井市内の空き家は推計で約1万5千戸、空き家率は11〜12%程度と言われています。そのうち約4割・6,000戸前後が「誰も住んでおらず、使用目的もなく放置されている」状態とされています。
春日井市は昭和40〜50年代に住宅地として大きく発展しました。当時家を建てた世代が現在70〜80代を迎え、施設入所・転居・相続などをきっかけに空き家が増え続けています。今後もこの傾向は続く見通しです。
空き家を放置すると起きること
①建物が急速に傷む
人が住まない建物は、想像以上に早く劣化します。換気されないことでカビ・湿気・シロアリが発生し、雨漏りや外壁の崩壊が進みます。数年放置するだけで「解体しか選択肢がない」状態になることもあります。
②近隣トラブルのリスクが高まる
- 草木が伸び放題で景観・通行の妨げになる
- ゴミの不法投棄・害虫・ネズミの発生
- 屋根・外壁の崩落で隣地・通行人への損害リスク
- 不審者の侵入・火災などの防犯・防災リスク
近隣住民からのクレームや行政への通報が入ると、所有者への連絡・調査・指導が始まります。
③固定資産税が増える可能性がある
建物が建っている土地には「住宅用地の特例」が適用されており、固定資産税が軽減されています。しかし「特定空家」や「管理不全空家」に指定されると、この特例が外れ、税負担が最大6倍になることがあります。
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法律が強化された:空家対策特別措置法の改正(2023年)
2023年12月、空家対策特別措置法が改正され、行政の権限が大幅に強化されました。
| 区分 | 内容 | 主な措置 |
|---|---|---|
| 管理不全空家(新設) | そのまま放置すれば特定空家になるおそれがある状態 | 指導・勧告。勧告後は固定資産税の軽減特例が外れる |
| 特定空家 | 倒壊・衛生・景観・生活環境への悪影響が著しい状態 | 指導→勧告→命令→代執行(強制解体)。費用は所有者負担 |
改正前は「特定空家」に指定されてから措置が始まりましたが、改正後はその前段階の「管理不全空家」の段階から固定資産税の優遇が外れるようになりました。つまり、かなり早い段階から税負担が増えるリスクが生じています。
相続登記の義務化(2024年4月〜)
2024年4月から、相続した不動産の登記が義務化されました。相続を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象になります。
「親が亡くなってから何年も名義変更していない」という方は、まず司法書士に相談することをおすすめします。登記が終わっていないと、売却の手続きも進みません。
春日井市で空き家をどうするか:選択肢の整理
「売るか・貸すか・管理するか・解体するか」は、物件の状態・立地・家族の状況によって変わります。一概に正解はありませんが、春日井市の実情で言えば以下の通りです。
| 選択肢 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 売却 | 将来使う予定がない・管理が負担・資金が必要 | 建物の状態・立地で価格が変わる。早めの方が高く売れる |
| 賃貸 | 立地が良い・リフォーム費用を賄える | 入居者がいると売却しにくくなる。管理コストもかかる |
| 管理委託 | 今すぐ売買の判断ができない | 月額2,200円〜。放置よりリスクが大幅に減る |
| 解体・更地活用 | 建物が傷んでいる・駐車場として使いたい | 固定資産税が増える。売却なら解体後の方が買い手がつきやすい |
「どれが正解かわからない」という方が多いですが、まず「今の状況を把握すること」が第一歩です。現状がわかれば選択肢が絞られます。
まとめ:放置のリスクは年々大きくなっている
- 春日井市内の空き家は推計約1万5千戸。今後も増加傾向
- 放置すると建物の劣化・近隣トラブル・固定資産税増加のリスクが積み重なる
- 2023年の法改正で「管理不全空家」の段階から固定資産税の優遇が外れるようになった
- 2024年から相続登記が義務化。3年以内に登記しないと過料の対象
- 売る・貸す・管理委託・解体、どれが合うかは状況による。まず現状を把握することが大切
「まだ大丈夫」と思っているうちに、選択肢が狭まっていきます。気になり始めた今が、動き出すタイミングです。
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監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
