春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2026/01/22
Vol.30 空き家を持ち続けるといくらかかる?春日井市の年間コストを具体的な数字で整理
これ以前のブログ記事Vol.27〜29では、「草刈りや管理がしんどい」「維持費がじわじわ効いてくる」「見に行くのがつらくなる」という気持ちの話をしてきました。
今回のVol.30では、あえて一度、数字で現実を見る話をします。怖がらせるためではありません。判断材料を持つためです。空き家は、放置するほど維持費や管理の負担が積み重なっていきます。春日井市の空き家の売却については専用ページで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
空き家の年間コストは「だいたいこのくらい」
春日井市・近郊で多いケースを、現実的に並べるとこうなります。金額だけでなく「なぜかかるのか」も合わせて見てください。
| 費用の種類 | 年間の目安 | かかる理由 |
|---|---|---|
| 固定資産税(土地・建物) | 5〜12万円 | 所有しているだけで毎年課税。空き家でも止まらない |
| 都市計画税 | 1〜3万円 | 市街化区域内の物件に課税。春日井市は対象が広い |
| 火災・地震保険 | 1〜4万円 | 空き家は通常の住宅向け保険に入れず、割高な専用保険になることも |
| 草刈り・庭木の管理 | 3〜10万円 | 放置すると近隣トラブル・行政指導につながる |
| 簡単な修繕・点検 | 2〜5万円 | 雨漏り・破損を放置すると傷みが加速する |
| 水道光熱の基本料・通水 | 0〜2万円 | 管理のため通電・通水を残す場合の基本料金 |
| 見に行く交通費・時間 | 人によって差 | 遠方ほど負担が大きい「見えないコスト」 |
| 合計(目安) | 年間12〜35万円前後 |
合計すると、年間およそ12〜35万円というケースが多くなります。「思っていたより項目が多い」と感じた方もいるかもしれません。
【ここが一番大事】放置すると、固定資産税が”数倍”になることがあります
空き家のコストで、多くの方が見落としているのがここです。
住宅が建っている土地には「住宅用地特例」という軽減があり、土地の固定資産税は本来の6分の1(小規模住宅用地の場合)に抑えられています。空き家でも、建物が建っていればこの軽減を受けられます。
ところが、管理されずに傷んだ空き家が市区町村から「特定空家」に認定され勧告を受けると、この軽減が外れます。すると土地の固定資産税は最大で約6倍にはね上がります。
さらに2023年12月の法改正で、「特定空家になるおそれがある状態」=「管理不全空家」も勧告の対象に加わりました。窓や屋根、壁の一部が壊れているといった段階でも対象になり得ます。つまり、草刈りや手入れを放置すること自体が、税金を数倍に増やすリスクに直結するということです。
「維持費がじわじわ」どころか、対応を誤ると一気に跳ね上がる。ここが空き家の怖さです。なお、2024年4月から相続登記が義務化され、相続を知ってから3年以内に登記しないと過料の対象になります。相続した実家を「とりあえずそのまま」にしている方は、この点も合わせて確認しておくと安心です。
5年・10年で考えると、いくらになる?
年間12〜35万円を、そのまま積み上げるとこうなります。
- 5年 → 約60〜175万円
- 10年 → 約120〜350万円
しかもこれは「何も問題が起きなかった場合」の数字です。建物は年々古くなり、売りやすくなることはほとんどありません。先ほどの特例解除が起きれば、これ以上に膨らむこともあります。
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コストは「単独」で見ても判断できません
ここまで読んで「思ったよりかかるな」と感じたかもしれません。ただ、年間のコストだけを見ても、実は動くべきかどうかは決められません。本当に判断に必要なのは、次の3つを並べて比べることです。
- 持ち続ける場合:これまで見てきた年間コスト(+将来の特例解除リスク)
- 売る場合:今売れば手元にいくら残るか
- 貸す場合:貸せる物件か、貸した場合の手間と収支
たとえば「年間20万円かかっているが、今売れば数百万円が手元に残る」とわかれば、判断の景色は変わります。逆に「立地的に貸した方がいい」というケースもあります。コストの数字は、この比較の”出発点”。それ単独では答えになりません。
大切なのは、感情だけで決めないこと。一度それぞれの数字を並べると、「まだ持っていたい」「〇年後に考えたい」「売るならいつ頃か」が、根拠を持って選べるようになります。
春日井市で空き家を持っている方へ
春日井市は市街化区域が広く、多くの住宅地で都市計画税も課税対象になります。その分、持ち続けるコストは郊外の調整区域より重くなりがちです。特に高蔵寺ニュータウンなど、昭和に開発された住宅地では、親世代が亡くなって空き家になるケースが増えています。
当社は春日井市・名古屋市守山区を中心に、空き家・相続物件・借地などの相談を数多く受けてきました。「売る前提ではない、まず費用を整理したい」という段階からのご相談も歓迎しています。
「売らずに貸す」という選択肢を検討する場合は、空き家・空き地を貸すという選択肢のページも参考にしてください。当社では賃貸としての活用相談も受けています。
まとめ|数字は、決断を迫るためのものではありません
- 空き家には、固定資産税・都市計画税・保険・管理など、毎年いくつものコストがかかる
- 放置して特定空家・管理不全空家と勧告されると、土地の固定資産税が数倍になることがある
- コストは単独では判断材料にならない。「売る・貸す・持つ」を並べて初めて選べる
- 知るだけで、次の一手は見えてくる
感情で疲れたあとに、現実を一度だけ整理しておく。それがこの記事の役割です。今すぐ売る必要はありません。でも「何も考えないまま」が、一番しんどい状態です。
▶ 空き家・実家の選択肢を体系的に知りたい方はこちら:空き家・実家を売るガイド
💬 「数字を見て、そろそろ動いた方がいいかもと思った」という方へ。
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監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
