春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2026/07/08
Vol.130 住宅ローンが残っている家は売れる?「アンダーローン・オーバーローン」と売却の流れを解説!
「家を売りたいけれど、住宅ローンがまだ何千万円も残っている。こんな状態で売れるの?」——住み替え、転勤、離婚、家計の見直しなど、ローン返済中に家を手放したくなる場面は少なくありません。結論から言うと、住宅ローンが残っていても、家は売れます。ただし、いくつかの条件と、知っておくべき仕組みがあります。
この記事では、住宅ローンが残っている家を売る仕組みと流れ、そして「売っても残債が残ってしまう場合」の対処法まで、正直に解説します。
大前提:売るには「抵当権」を外す必要がある
住宅ローンを借りるとき、金融機関は購入した家や土地に「抵当権」を設定します。これは、万一返済できなくなったとき、その不動産を担保として優先的に回収できる権利です。
抵当権が付いたままの不動産は、買主にとって「いつ担保として処分されるか分からない」リスクのある物件です。当然、買い手はつきません。そのため、家を売るには、住宅ローンを完済して、この抵当権を外す(抵当権抹消)ことが絶対条件になります。「ローンを完済して、抵当権を抹消できるか」——ここが、売れるかどうかの分かれ目です。
分かれ目は「アンダーローン」か「オーバーローン」か
住宅ローンが残っている家を売れるかどうかは、次の2つの状態のどちらかで、大きく変わります。
- アンダーローン=家の売却価格が、ローン残債を上回る状態。例:残債1,000万円で、2,000万円で売れる。売却代金でローンを完済できるので、問題なく売れます。
- オーバーローン=家の売却価格が、ローン残債を下回る状態。例:残債2,000万円なのに、1,500万円でしか売れない。売却代金だけではローンを完済できず、そのままでは売れません。差額(この例では500万円)をどうするかの対処が必要になります。
つまり、最初にやるべきことは——「ローンの残債(残高)」と「家の売却予想価格」の2つを把握して、どちらの状態かを確かめることです。残債は借入先の金融機関で、売却予想価格は不動産会社の査定で確認できます。
アンダーローンなら——通常どおり売れる
売却価格が残債を上回るアンダーローンなら、話はシンプルです。流れはこうなります。
- 不動産会社に査定を依頼し、残債を上回って売れそうか確認する
- 仲介を依頼して売り出し、買主を見つける
- 売買契約 → 引き渡し日に、買主から受け取る売却代金で住宅ローンを一括返済
- 同じ日に、司法書士が抵当権抹消の手続きを行い、家を引き渡す
引き渡しの日に、「買主からの入金」「ローンの一括返済」「抵当権の抹消」「所有権の移転」を、まとめて同時に行うのが一般的です。売却代金でローンを完済し、残ったお金が手元に入ります。
オーバーローンでも、売る方法はある
問題は、売却額が残債に届かないオーバーローンの場合です。「そのままでは売れない」と書きましたが、あきらめる必要はありません。差額を埋める方法が、いくつかあります。
① 自己資金で差額を埋める
もっともシンプルなのは、足りない差額を貯金などの自己資金で補う方法です。たとえば残債2,000万円・売却1,500万円なら、差額500万円を自己資金で入れて完済します。ただし、生活の資金まで取り崩すのは慎重に。手元のお金をすべて使ってしまわないよう、計画的に判断する必要があります。
② 住み替えローンを使う
住み替え(買い替え)の場合、住み替えローンという方法があります。新しい家の購入ローンに、今の家の残債(差額分)を上乗せして借りる仕組みです。自己資金がなくても残債を完済できますが、借入額が大きくなるぶん、金利が高めだったり、審査が厳しかったりする傾向があります。利用には、不動産会社や金融機関とよく相談して進める必要があります。
③ 任意売却(返済が苦しい場合の最終手段)
住宅ローンの返済そのものが苦しく、自己資金も住み替えローンも難しい——そんなときの方法が「任意売却」です。これは、金融機関の同意を得て、ローンが残ったままでも抵当権を外してもらい、家を売る方法です。何もせず返済が滞ると、最終的に「競売」にかけられ、相場よりかなり安い価格で処分されてしまいます。任意売却なら、競売より高い、市場に近い価格での売却が期待できます。
ただし、任意売却は金融機関との交渉が必要で、手続きも専門的です。残った債務の返済方法など、デリケートな問題もからみます。返済が苦しいと感じたら、放置せず、早めに金融機関や、こうした案件に対応できる専門家へ相談することが何より大切です。
売却にかかる費用も、忘れずに
「売却価格がローン残債を少し上回るから大丈夫」と思っても、油断は禁物です。売却には、仲介手数料・抵当権抹消の登記費用(司法書士報酬)・印紙代などの費用がかかります。これらの費用も含めて、残債を完済して手元にいくら残るかを見ておく必要があります。ぎりぎりアンダーローンのつもりが、費用を引いたら足りなかった、ということもあるためです。
「今は売らない」という判断もある
査定の結果、オーバーローンで、自己資金を入れてまで売る理由もない——という場合、無理に売らず、しばらく返済を続けてから売るという判断も合理的です。返済が進めば残債は減り、いずれアンダーローンに近づきます(ただし建物の価値も年々下がるため、そのバランスは要確認)。当社は「とにかく今売りましょう」とは言いません。残債と売却価格、ご事情を整理したうえで、売る・売らない・いつ売るかを、一緒に考えます。
※住宅ローンの残債・任意売却・税金・離婚にともなう財産分与などは、専門的な判断が必要です。具体的なことは、借入先の金融機関、弁護士・税理士などの専門家にもご確認ください。当社でも、必要に応じて専門家と連携します。
実際に、残債と売却価格を整理して結論を出されたご相談の例も、あわせてご覧ください。
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💬 「住宅ローンが残っているけれど、家を売りたい」という方へ。
まずは「残債」と「売却予想価格」を整理して、アンダーローンかオーバーローンかを確認するところから。売れるかどうか、どう進めるかを正直にお伝えします。返済が苦しい場合のご相談も、お早めに。
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監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
