春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2025/04/25
相談実績11|市街化調整区域の家を売りたい。調査で「建て替え不可」が判明した話
「市街化調整区域にある築35年の家を売りたいと思って査定を依頼したんですが…」
現地調査と役所調査を進めたところ、思わぬ事実が判明しました。この家、再建築ができない可能性が高いということです。今回はAさんの事例をもとに、市街化調整区域の中古住宅売却で必ず確認すべきポイントを整理します。
市街化調整区域とは——原則として建物が建てられない地域
都市の無秩序な拡大を防ぐため、土地は「市街化区域」(市街化を促進する地域)と「市街化調整区域」(市街化を抑制する地域)に分けられています。市街化調整区域は原則として建物の建築ができません。例外的に建てられる場合もありますが、昭和45年以前から宅地だった「既存宅地」・農家の分家住宅・公益性の高い施設など、条件は非常に厳しいです。
Aさんの家が「建て替え不可」だったのはなぜか
Aさんの住宅は元々「店舗」として建築許可を取得した建物でした。前の所有者がその後、用途変更の許可を取らずに住宅へ改装し、そのまま売却されていたのです。市街化調整区域では新築だけでなく増改築・用途変更もすべて特別な許可が必要です。建て替えが認められるとしても原則として「同一用途・同一規模」でなければなりません。つまり「店舗」として許可が下りた土地に「住宅」を再建築することはできません。現在は住んで使えていますが、老朽化で住めなくなった時に住宅を建て直すことができない状態でした。
「建て替え不可」が売却に与える影響
建物自体はまだ使用できても「建て替え不可」となると資産価値が大きく下がります。売却時に買い手が見つかりにくく、住宅ローンの審査も通りにくくなります。春日井市の相場感でおおまかに見ると、市街化区域の住宅用地が坪30〜50万円程度に対し、用途制限のある調整区域の土地は大幅に値下がりします。中には建物が一切建てられない農地や山林のように、ほぼ価値がつかないケースもあります。
Aさんの選択——「今は売らず住み続ける」
Aさんの場合、今の住宅にはしばらく住み続けられます。ただし建て替えができない以上、将来マンションへ住み替える費用をこの家の売却でまかなうことは難しいと判断し「今は売却せず、当面住み続ける」という結論になりました。「調整区域で安い土地が出ている」という話を耳にすることがありますが、価格の安さだけで判断せず「建物が建てられるかどうか」を必ず確認してください。これが土地の価値を決める最重要ポイントです。
この相談から学べること
- 市街化調整区域の物件は「建て替え可否」が価値を決める最重要ポイント——現在住めていても将来建て替えができなければ資産価値は大幅に下がる
- 用途変更の許可なしに改装された建物は再建築不可になるケースがある——「店舗→住宅」など用途変更には別途許可が必要。違法状態のまま売買されているケースがある
- 「安い土地」は調整区域の建築不可物件である可能性が高い——価格の安さだけで飛びつかず、建築可否を専門家と一緒に確認することが必須
- 売却前に役所調査をすることで「知らなかった」問題を防げる——査定時に役所調査まで行う不動産会社に依頼することが重要
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監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
