春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2025/04/29
Vol.77 「高く売りたい」は当然。でも売れない理由はほぼ2つ。春日井の不動産屋が本音で解説
「高く売りたい。それの何が悪いの?」
何も悪くありません。大切な土地・家を売るのだから、少しでも高く売りたいと思うのは当然のことです。
ただ、不動産売却の現場で長年見てきて感じるのは、「高く売れない」と「売れない」は別の話だということです。そして、売れない状況が続く本当の理由は、価格だけにあるわけでもありません。この記事では、売主の心理と現実を正直に整理します。
「高く売りたい」心理の正体
売主が高値を希望する理由は、ほとんどの場合以下のどれかです。
- 購入時の価格・ローン残債と比べてしまう
- リフォームや修繕にかけたお金を回収したい
- 「あの土地が〇〇万円で売れた」という近所の話を聞いた
- 不動産会社から高い査定額を提示された
- 「大切な家だから、安く手放したくない」という感情的な理由
どれも理解できる気持ちです。しかし残念ながら、これらはすべて「売主側の事情」であり、買主には関係ありません。
買主が見るのは「今の市場でこの物件がいくらの価値があるか」だけです。売主がいくら払ったか、いくら使ったか、どれだけ大切にしてきたかは、残念ながら価格に反映されません。
売れない理由は、ほぼ2つしかない
20年の現場経験から正直に言います。売れない理由は、ほぼ以下の2つのどちらかです。
①価格が相場より高すぎる(最も多い)
圧倒的に多いのがこのケースです。近隣の成約事例・競合物件と比べて明らかに高い場合、買主の検討対象にすら入りません。ポータルサイトの検索で予算オーバーとして弾かれ、そもそも目に触れない状態になっています。
「問い合わせが1件もこない」という状況は、ほぼこれが原因です。
②価格の問題ではなく、そもそもニーズがない
春日井市の郊外・市街化調整区域・農地・再建築不可物件などは、価格をいくら下げても買い手が現れないことがあります。これは「価格が悪い」のではなく「その物件を欲しい人が市場にほぼいない」という別の問題です。
この場合は価格調整ではなく、「買取業者への売却」「活用・賃貸への切り替え」「隣地への声かけ」など、戦略そのものを変える必要があります。
なお「不動産会社の広告が不十分で売れていない」というケースも理論上ありえますが、現実の現場ではほとんど起きません。ポータルサイトへの掲載・レインズへの登録が適切にされていれば、見てもらえる環境は整っています。売れないのはほぼ価格の問題です。
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「価格を下げたくない」のはなぜか
売れていないとわかっていても、価格を下げられない理由があります。
- 「下げたら負けた気がする」という心理的抵抗
- 「もう少し待てば買い手が現れるかもしれない」という期待
- 「価格を下げると安物に見られる」という誤解
- 「ローン残債を下回ると売れない」という資金的な制約
このうち最後の「資金的な制約」以外は、すべて売主側の心理的な問題です。買主はそんなことを気にしていません。
また、価格を下げることは「負け」ではなく「市場に合わせること」です。適正価格で早く売れた方が、固定資産税・管理費・機会損失を考えると、トータルで得をするケースが多いです。
時間が経つと何が起きるのか
高値で売り出したまま時間が経過すると、以下のことが起きます。
- 「何か問題がある物件では?」と買主に疑われる(売れ残り感)
- 固定資産税・管理費が積み重なる
- 建物が傷んで評価が下がる
- 周辺相場が変動して、さらに乖離が広がることがある
不動産市場では「売り出して3ヶ月以内」が最も反響が集まりやすい時期です。この期間に反応がなければ、価格設定か広告戦略のどちらかに問題があると考えて見直すのが現実的です。
「高く売る」と「高すぎて売れない」は別の話
高く売りたい気持ちは正しいです。問題は「高すぎて売れない状態を続けること」です。
本当に高く売るためには、
- 今の市場でこの物件がいくらなら売れるかを正確に把握する
- その範囲の上限を狙った価格で売り出す
- 3ヶ月反応がなければ柔軟に見直す
この3つのサイクルが、結果として最も高く・早く売れる方法です。「高く売りたい」という気持ちを諦めることではなく、現実の市場の中で最大限の価格を狙う戦略を立てることです。
まとめ
- 「高く売りたい」は正しい。ただし買主には売主の事情は関係ない
- 売れない理由は価格だけでなく、広告・需要の3つで考える
- 価格を下げたくない心理は理解できるが、時間が経つほど損をすることが多い
- 売り出して3ヶ月反応がなければ見直しのサイン
- 「高く売る」とは「高すぎて売れない状態を続けること」ではない
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監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣


