春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2025/05/13
相談実績14|実家を売るなら、親が元気なうち?相続してから?
「親が元気なうちに実家を売るなんて、さすがに言い出せない…」
そう感じる方は多いと思います。でも「相続してから売ればいい」と思っていたら、税金の仕組みの違いで数百万円の損をする可能性があります。今回は税金だけにフォーカスして「生前売却vs相続後売却」を比較します。
比較の前提条件
売却価格3,000万円・取得費は古すぎて不明なため概算取得費5%(150万円)を使用・長期譲渡(5年超保有)・相続財産はこの実家のみで相続税は非課税(基礎控除内)という条件で比較します。相続税の基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」なので子1人なら3,600万円まで課税されません。
ケース①:親が生前に売却→現金で相続
実家を3,000万円で売却し「居住用財産の3,000万円特別控除」を適用すると譲渡税はゼロになります。手元に残った3,000万円を現金で相続し、相続税も非課税の範囲内なら税金ゼロで資産を引き継げます。
ケース②:相続してから売却(控除が使えない場合)
相続後に3,000万円で売却し「空き家3,000万円控除」が使えない条件だとすると、譲渡所得は3,000万円-150万円=2,850万円で譲渡税(約20.315%)は約579万円になります。
| 項目 | 生前売却→現金を相続 | 相続後売却(控除なし) |
|---|---|---|
| 譲渡所得税 | 0円 | 約579万円 |
| 相続税 | 0円 | 0円 |
| 手取り | 約3,000万円 | 約2,421万円 |
税金だけで約579万円の差が出ます。
「空き家3,000万円控除」は条件が厳しく使えないケースが多い
相続後に空き家を売る場合でも条件を満たせば3,000万円控除が使えることがあります。主な要件は昭和56年以前に建てられた旧耐震の戸建て・相続開始時に空き家で誰も住んでいない・解体または耐震改修して売却・売却価格1億円以下・相続から3年以内の年末までに売却・貸したり住んだりしていないことです。マンションや同居歴があると対象外になるケースが多く、あてにしすぎないことが現実的です。
現実には「生前に売る」のは簡単じゃない——でも知っておく価値はある
親の同意が必要で住み替え先の問題もあり感情面のハードルも高い。それは現実です。ただ「こういう選択肢もある」と知っておくだけで、いざというときの判断が変わってくることがあります。「税金だけで見れば、生前に売って現金で相続する方が有利」という事実を、選択肢の一つとして頭の片隅に置いておいてください。
この相談から学べること
- 税金だけで見れば「生前に売って現金を相続」が圧倒的に有利——居住用財産の3,000万円控除が使えれば譲渡税ゼロになる
- 相続してから売ると「空き家控除が使えず数百万円の税負担」になることがある——空き家3,000万円控除の条件は厳しく、マンション・同居歴ありなどで使えないケースが多い
- 「知識として持っておく」ことが判断の幅を広げる——すぐ動けなくても「選択肢がある」と知っているだけで将来の判断が変わる
- 税金の話は必ず税理士に確認する——状況によって大きく変わる——今回の比較はあくまで一例。実際の税負担は保有期間・取得費・相続人数などで大きく変わる
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監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
