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2026/05/16

Vol.103 宅地建物取引士に求められる法令上の役割とは?業界20年の不動産屋が教科書を読み返して感じたこと

前回の記事で、不動産取引は公共性が高く、不動産屋には高い信頼性が求められるということが宅建士の教科書に書かれている——そんな話を書きました。

ただ正直、世間の「不動産屋のイメージ」って、そこまで良くないと思うんです。「営業が強そう」「なんか怪しい」「結局、売れればいいんでしょ?」——そんな印象を持たれることも少なくない。業界の中にいる自分から見ても、そう思われる理由が全くわからないわけではありません。

でも宅建士の教科書を読むと、意外なくらい「重たい責任」が書かれているんですよね。

教科書に出てくる「取引の安全確保」という言葉

宅建士の教科書には「購入者等の利益保護」「取引の安全確保」という言葉が出てきます。簡単に言うと「安心して取引できる状態を作る」ということです。

つまり制度上、不動産屋は単なる営業職というより、「不動産取引の事故を防ぐ役」として位置づけられているんです。

もちろん現実はそんな綺麗事だけではありません。売上も必要だし、営業数字もあるし、競争もある。ただ少なくとも制度や法律の考え方としては「安全に取引を終える」という部分がかなり重視されている。

「確認が多い」と思われる理由

現場ではよく「確認が多い」「話が進まない」「そんな細かいことまで必要?」と思われることがあります。

でも不動産って、実際かなり複雑です。境界・越境・接道・増築・相続・建築基準法・管理規約・インフラ・契約不適合責任——普通の人が普段触れないものが大量に出てきます。しかも金額は大きい。

だから確認不足のまま進めると後から揉める。「聞いてない」「知らなかった」「そんなはずじゃなかった」——不動産取引は、このトラブルが本当に多い世界です。

だから制度上、宅建業者には「重要事項説明」のような細かい説明義務が課されています。制度として「トラブルを減らす」方向で設計されている。そこはちょっと興味深いなと思いました。

不動産屋の本当の役割

教科書を読んでいると、不動産屋の役割としてクレーム対応・トラブル未然防止・消費者保護・コンプライアンス・災害時対応みたいなことまで書かれています。

不動産屋という仕事は世間的にはそこまで信用が高い業界ではないと思います。業界の歴史や営業色の強さも関係しているでしょうし、実際に嫌な思いをした人もいると思います。

ただ一方で、宅建士の教科書や法律を読むと「高い公共性」「取引の安全確保」「購入者等の利益保護」みたいな考え方が、かなり強くベースにあります。もちろん現実はそんな綺麗事だけではありません。

でも「不動産屋って、こういう前提の制度の中で仕事してるんだな」というのは、読んでいて少し意外でした。そしてその前提に、もっと応えていかないといけないな、とも改めて感じました。

👉 関連記事:不動産屋って何のために存在してるの?宅建の教科書から学んだ本当の役割を話します

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