春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2025/03/22
相談実績4|相続した築古アパートを売りたい。売値の決まり方と3つの選択肢を解説
「相続した築50年の木造アパートをどうしたらいいのか…」
春日井市内でも昭和40〜50年代に建てられた2階建てアパートはよく見かけます。今回は実際に相談いただいたDさんの事例をもとに、築古アパートの売却について整理します。
Dさんのアパートの状況——今は収入あるが不安が積み重なっている
JR春日井駅から2km圏内・昭和49年築・木造2階建(2DK×4戸)・土地50坪のアパートです。4戸のうち2戸が入居中・2戸は空室で、賃料収入は月8万円(年96万円)。固定資産税は年10万円。大規模メンテナンスはほぼ未実施で、細かな修繕費が積み重なってきた状況です。「屋根やベランダの大規模修繕も必要かもしれない」「空室が増えれば収入が減る」という不安が大きくなってきてのご相談でした。
築古アパートの売値はどう決まるか——2つの査定方法
築古アパートの価格査定には「収益還元法」と「積算法」の2つがあります。収益還元法は家賃収入をベースに価格を出す方法です。年間賃料200万円で買い手が求める利回りが10%なら2,000万円・5%なら4,000万円という計算になります。築古アパートほど買い手は高い利回りを要求するため売却価格は低くなりがちです。
積算法は土地と建物の価値を積算する方法です。築年数が経った建物は価値がほぼゼロと見なされるため、実質的には土地値がベースになります。Dさんのアパートの場合、土地相場(坪40〜45万円×50坪)から解体費を引いて2,000万円前後が一つの目安です。実際には満室想定の収益還元法と積算法を組み合わせて総合的に判断します。
売却の3つのパターン——それぞれの現実
入居者付きのまま「オーナーチェンジ」として売る方法があります。売却後すぐ賃料収入が入るため投資家には魅力的ですが、築古ほど高い利回りを求められ価格は低くなりがちです。入居者を退去させて更地にして売る方法では、マイホーム用地として幅広い買い手を探せるため価格が上がる可能性がありますが、立退き交渉と解体費用が必要です。不動産会社や買取業者に直接買い取ってもらう方法はスピーディーですが、土地相場の5〜6割程度と大幅に安くなることが多いです。
Dさんの選択——「自然退去を待って売る」
Dさんは「入居者が自発的に退去したタイミングで本格的に売る」という判断をされました。立退き交渉は行わず最低限の修繕を続けながら現状維持。高く売れる可能性を残しつつ無理なく管理を続けるという選択です。「今すぐ現金化したい」場合はオーナーチェンジか買取業者への売却になりますが、その分価格は下がります。どちらが正解かは資金状況・時間的余裕・管理負担への耐性によって変わります。
この相談から学べること
- 築古アパートの売値は「収益還元法」で決まる——利回りが高く要求されるほど価格は下がる——買い手は「修繕リスクが大きい分、高い利回りでないと買えない」と考える
- 「空き家にして土地で売る」と価格が上がるが、立退き交渉と解体費用が必要——時間とコストをかけられるなら最終的な手取りが増える可能性が高い
- 相続したアパートは「今すぐ売る・自然退去を待つ・現状維持」の3択で状況に応じて判断——資金状況・管理負担・時間的余裕によって最適解は変わる
- 放置すると老朽化が進み選択肢が狭まる——早めに方向性を決めることが重要——「いつかどうにかする」と思いながら放置すると建物劣化・空室増加・修繕費増加のスパイラルに入る
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監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
