春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2026/05/10
Vol.95 「査定価格」と「実際に売れる価格」はなぜ違う?不動産の価格が決まる仕組みを解説
「査定では3,000万円と言われたのに、なかなか売れない。」
「別の会社は2,500万円と言っていた。どちらが正しいの?」
売却を検討する方からよく聞く疑問です。査定価格と実際に売れる価格が一致しないのは、不動産の価格の「仕組み」を理解するとわかります。
査定価格は「売れる保証」ではない
まず大前提として、不動産会社の査定価格は「この価格なら必ず売れる」という保証ではありません。周辺の成約事例・現在の市場状況・物件の個別条件をもとに算出した「売れるであろう目安」です。
不動産は定価がある商品ではありません。買い手がいて、合意が成立して初めて価格が決まります。どれだけ高く査定されても、それを払う買い手がいなければ売れません。
一括査定サイトで「高い査定」が増える理由
インターネットの不動産一括査定サイトが普及したことで、複数社から同時に査定を取れるようになりました。便利な仕組みですが、一つの問題があります。
不動産会社にとって、まず媒介契約を取ることが目標です。そのため「一番高い査定を出した会社に依頼したい」という売主心理に応えるように、相場より高い査定価格を提示するケースが実際にあります。
査定が高いことと、高く売れることは別の話です。「一番高い査定=一番良い会社」ではありません。根拠を持って価格を説明してくれるかどうかが判断のポイントです。
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春日井市の成約事例をもとに、根拠のある価格をご説明します。まだ売ると決めていない段階でも大丈夫です。
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「相場」とは平均価格ではなく「幅」のこと
不動産でいう「相場」を誤解している方が多いです。相場とは単純な平均価格ではなく、「実際に売買が成立している価格帯の幅」のことです。
同じエリア・同じ面積でも、駅距離・土地形状・接道条件・日当たり・築年数・周辺環境によって成約価格は大きく変わります。まったく同じ条件の不動産は世の中に一つもないため、「あなたの物件は相場のどの位置にあるか」が重要です。
| 物件の条件 | 相場の中での位置 |
|---|---|
| 駅近・整形地・南向き・人気学区 | 相場の上限に近い |
| 標準的な条件(平均的な駅距離・普通の形状) | 相場のボリュームゾーン |
| 駅遠・不整形地・接道不良・老朽化 | 相場の下限に近い |
「相場より高い・安い」という見方より、「相場の幅の中でどの位置にいるか」という見方が実態に近いです。
価格には「読みやすい要素」と「読みにくい要素」がある
不動産価格には、ある程度予測できる要素と、そうでない要素があります。
| 読みやすい要素 | 読みにくい要素 |
|---|---|
| 周辺の成約事例・エリア需要・駅距離・建物状態・土地条件 | 売出タイミング・金利動向・景気・買主との縁・市場心理 |
読みにくい要素があるため「絶対この価格で売れる」とは言い切れません。だからこそ、読みやすい要素を丁寧に分析した上で「市場でどう評価されるか」を見極めることが重要です。
「高めで出して様子を見る」はあり。ただし条件がある
最初に少し高めで売り出して市場反応を見る——これは一般的な戦略です。問題があるとすれば、「問い合わせがまったくないのに価格を下げない」ケースです。
売り出してから3ヶ月を過ぎても反応がない場合、価格設定に問題がある可能性が高いです。長期間売れ残ると「何か問題がある物件では?」という印象を与え、さらに売りにくくなります。
- 売り出し後1〜2ヶ月:問い合わせ件数・内覧数を確認
- 3ヶ月経過しても反応がない:価格設定の見直しを検討
- 「問い合わせゼロ」は価格が高すぎるサインである可能性が高い
地域で実際に取引している経験が価格判断に影響する
不動産の価格は、データだけでは測れない部分があります。「このエリアは最近動きが鈍い」「この価格帯は今反応が良い」「この条件なら法人需要がある」「この立地は子育て世代に人気」——実際に地域で取引を重ねているからこそわかる感覚があります。
春日井市で20年取引を続けてきた経験から言うと、同じ春日井市内でも「すぐ動く物件」と「なかなか動かない物件」の差は年々広がっています。査定はその感覚も含めてお伝えするようにしています。
まとめ
- 査定価格は「売れる保証」ではなく「売れるであろう目安」
- 一括査定サイトで高い査定が出やすい構造がある。根拠を確認することが重要
- 相場とは平均価格ではなく「成約価格の幅」。自分の物件が幅のどこにいるかが重要
- 価格には読みやすい要素と読みにくい要素がある。読みやすい要素を丁寧に分析する
- 高めで出すのはあり。ただし3ヶ月反応がなければ見直しのサイン
- 地域で実際に取引している経験が、データだけではわからない価格感覚を補う
「高く売りたい」は正しい気持ちです。でも「高く査定された価格」と「実際に売れる価格」は別物です。市場の中でどう評価されるかを冷静に把握した上で、戦略的に売り出すことが最終的に最も高く売れる近道です。
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監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
