春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2026/05/09
Vol.93 「安全な場所に住みたい」南海トラフ・ハザードリスクのある土地を売るときの注意点
「地震や水害が心配で…ハザードマップを確認してから家を探しています。」
不動産の相談の中でこういった声を聞くことが、ここ数年で明らかに増えました。以前は駅距離・学区・価格が判断の中心でしたが、今は「この土地は安全か」を最初に確認する買主も珍しくありません。
この変化は、不動産の価値そのものを変えつつあります。買主にとっても、売主にとっても、ハザードリスクは無視できない要素になっています。
なぜ「安全性」が不動産価値に影響するようになったのか
2011年の東日本大震災・2018年の西日本豪雨・近年の各地での水害——大きな自然災害が繰り返されるたびに、「自分が住む場所のリスク」への意識が高まっています。
さらに国土交通省が不動産取引時のハザードマップ説明を義務化(2020年8月〜)したことで、売買の現場でも「この物件はどのリスクゾーンに入っているか」を必ず確認する流れになっています。
加えて、南海トラフ地震の発生確率が今後30年以内に70〜80%と言われる東海エリアでは、地震リスクへの意識は特に高いです。「いつ起きるかわからない」からこそ、「できるだけリスクの低い場所に住みたい」という判断が不動産選びに影響しています。
春日井市が「安全性の観点」で選ばれる理由
絶対に安全な場所はありません。ただ、不動産実務の現場感覚として、春日井市は「災害リスクと利便性のバランスが比較的良い」と感じて選ばれるケースが増えています。
- 津波リスクがない内陸エリア——海から離れているため、津波の影響が届かない
- 高台エリアが多い——高蔵寺・廻間・築水地区など、標高が高く水害リスクが低いエリアがある
- 地盤が比較的安定している地域がある——台地上の地域は液状化リスクが低い傾向がある
- 名古屋市内の水害リスクを避けて春日井へ——庄内川・天白川沿いのリスクを気にして春日井市に住み替えるケースが実際にある
実際に「名古屋市内は水害が心配だから春日井に移りたい」というご相談をいただくことがあります。春日井市が「選択肢として浮かび上がる」理由の一つにハザードリスクの低さがあります。
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春日井市の中にも地域差がある
「春日井市だから絶対安心」ではありません。市内でもエリアによってリスクに差があります。
| エリアの特性 | 主なリスク | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 庄内川・内津川沿いの低地 | 浸水・内水氾濫リスク | 洪水ハザードマップで浸水深を確認 |
| 高蔵寺ニュータウン等の台地・高台 | 比較的リスクは低い | 急傾斜地崩壊・がけ条例の確認 |
| 旧来からの住宅密集地 | 火災延焼リスク | 地域の建物密集度を確認 |
| 埋立・造成地 | 液状化リスク | 地盤調査・地歴の確認 |
春日井市のハザードマップは市の公式サイトで確認できます。物件を探す際は「その土地がどのゾーンに入っているか」を必ず確認することをおすすめします。
売主として知っておきたい|ハザードリスクのある土地を売る場合
告知義務がある
2020年8月から、不動産取引の際に宅建業者はハザードマップを使って物件のリスクを説明する義務があります。売主としても、自分の物件がどのリスクゾーンに入っているかを把握しておくことが重要です。
過去に浸水被害を受けた経験がある場合は、それも告知する必要があります。「知らなかった」では済まされないケースもあります。
価格への影響
浸水リスクエリア・液状化リスクエリアに指定されている土地は、同エリアのリスクが低い土地と比べて評価が下がる傾向があります。目安として5〜15%程度価格に影響が出るケースもありますが、立地条件・建物状態・需要によって異なります。
重要なのは「リスクがあるから売れない」ではなく、「リスクを正直に開示して、適切な価格で売れる買主とマッチングする」ことです。ハザードリスクがあっても、価格さえ適正であれば買い手は現れます。
「リスクがある土地」の売却戦略
- ハザードマップの内容を事前に確認し、正直に開示する
- 過去の浸水履歴・被害歴は必ず告知する
- リスクを価格に反映させた上で売り出す
- 「それでも買いたい」という買主(業者・DIY目的・投資目的など)へのアプローチを考える
家余り時代×安全性意識の高まり=二極化がさらに進む
人口減少・空き家増加が進む中で、「安全性の高いエリア」と「リスクの高いエリア」の差はさらに広がっていくと考えています。
買主が「安全かどうか」を真剣に考えて物件を選ぶ時代になれば、ハザードリスクの高い物件は需要が落ち、リスクの低い物件に需要が集中します。
これは売主にとっては「自分の物件がどちらの側にいるか」を冷静に把握することが重要だということです。そして把握した上で、適切な価格・適切な戦略で売り出すことが、スムーズな売却につながります。
まとめ
- 「安全な場所に住みたい」という意識が高まり、ハザードリスクが不動産価値に影響する時代になっている
- 2020年から宅建業者によるハザードマップ説明が義務化され、取引の現場でも標準的な確認事項になっている
- 春日井市は津波リスクなし・高台エリアあり・内陸立地などから「安全性の観点で選ばれる」ケースがある
- ただし春日井市内でも庄内川沿いの低地など、エリアによってリスクは異なる
- 売主はハザードリスクを正直に告知し、価格に適切に反映させることがトラブル防止と早期売却につながる
- 家余り時代が進む中でリスクの高い土地と低い土地の格差はさらに広がる見通し
「自分の土地がどのリスクゾーンにあるか」は、今すぐ確認できます。春日井市のハザードマップは市の公式サイトで公開されています。まず確認することが、売る・買う・残すの判断の第一歩です。
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監修者情報

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春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
