春日井シティ不動産のブログ
KASUGAI CITY REAL ESTATE
2025/05/18
Vol.16 実家を売ったら手元にいくら残る?春日井市の不動産売却にかかる費用・税金を解説
「実家が2,000万円で売れたら、2,000万円が手元に残る」
不動産売却の相談をしていると、そう思われている方は少なくありません。
実際には、売却価格から仲介手数料・測量費・解体費などの売却に必要な費用を支払い、利益が出れば譲渡所得に対する税金も考える必要があります。
さらに住宅ローンなどの残債があれば、売却代金から返済します。
ですから、実家を売るときに本当に知りたいのは「いくらで売れるか」だけではなく、「最終的にいくら手元に残るのか」です。
この記事では、春日井市で実家や土地の売却を考えている方に向けて、不動産売却にかかる主な費用と税金、手取りの考え方を実務目線で整理します。
まず結論|手取りは「売却価格-費用-税金-ローン残債」
不動産売却後に手元へ残る金額は、大まかには次のように考えます。
売却価格 - 売却に必要な費用 - 税金 - 住宅ローン等の残債 = 手元に残る金額
ただし、すべての物件に解体費や測量費がかかるわけではありませんし、売却したからといって必ず譲渡所得税が発生するわけでもありません。
物件ごとに条件が違うので、必要な項目だけを一つずつ確認していきます。
実家を売るときにかかる主な費用
| 費用 | いつ必要? | ポイント |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 仲介で売却した場合 | 成約価格に応じて上限額が決まる |
| 印紙税 | 課税文書となる売買契約書を作成した場合 | 契約金額等により異なる |
| 登記関係費用 | 抵当権抹消、住所・氏名変更などが必要な場合 | 必要な登記によって異なる |
| 測量費 | 境界確定などが必要な場合 | 土地の面積・形状・隣接地などで変わる |
| 解体費 | 更地渡しなどの場合 | 構造・大きさ・立地・残置物等で変わる |
| 残置物処分費 | 家財などを処分する場合 | 物量や処分方法によって変わる |
| ローン返済関連 | 住宅ローン等が残っている場合 | 残債のほか一括返済手数料等を確認 |
ここで大事なのは、ネット上の「売却費用は売却価格の○%」だけで判断しないことです。
特に古い実家では、境界が未確定だったり、建物の解体が必要だったり、家財が大量に残っていたりして、物件によって必要な費用が大きく変わります。
2,000万円で売れたら、いくら残る?
イメージしやすいように、春日井市の実家を2,000万円で売却したケースを考えてみます。
ここではあくまで仕組みを理解するための一例として、次の条件にします。
- 売却価格:2,000万円
- 仲介による売却
- 測量が必要
- 古家を売主側で解体して引き渡す
- 住宅ローン残債なし
| 項目 | 考え方 |
|---|---|
| 売却価格 | 2,000万円 |
| 仲介手数料 | 成約価格から計算 |
| 測量費 | 現地条件により見積もり |
| 解体費 | 建物・敷地条件により見積もり |
| 登記・印紙等 | 必要な手続きに応じて計算 |
| 譲渡所得に対する税金 | 取得費・譲渡費用・特例などで大きく変わる |
以前の記事ではここに具体的な手取り額を入れていましたが、実際には解体・測量・税金などの条件差が大きいため、一律に「2,000万円で売れば○○万円残る」と考えない方が正確です。
査定価格が分かったら、次に必要なのは売却費用を引いた「手取り予想額」を作ることです。
一番差が出るのは「税金」|売却価格そのものに課税されるわけではない
「2,000万円で売ったら、2,000万円に税金がかかるの?」と聞かれることがあります。
そうではありません。
土地や建物を売った場合の譲渡所得は、基本的に次の考え方で計算します。
譲渡所得 = 売却価格 -(取得費 + 譲渡費用)- 特別控除
つまり、重要なのは「いくらで売ったか」だけではなく、その不動産をいくらで取得したのか、売却のためにいくらかかったのか、利用できる特例があるのかです。
実家売却で意外と重要なのが「昔の取得費」
相続した実家の場合、
- 親が何十年も前に土地を買っている
- 昔の売買契約書が見つからない
- 家の建築費が分からない
ということが珍しくありません。
土地・建物の取得費が分からない場合などには、売却価格の5%を概算取得費として計算する方法があります。
たとえば2,000万円で売却した場合、概算取得費なら100万円です。
そのため、昔の購入価格を確認できる資料があるかどうかで、譲渡所得の計算が大きく変わる可能性があります。
⚠️ 実家を売る前に、昔の資料を捨てないでください
昔の売買契約書、領収書、建築請負契約書などが残っていないか、一度探してみる価値があります。何が取得費として認められるかは個別判断になるため、最終的な税務判断は税理士・税務署等へ確認してください。
「売却にかかったお金」すべてが譲渡費用になるわけではない
ここは特に注意が必要です。
売却時に実際にお金を払ったとしても、そのすべてが税務上の「譲渡費用」になるわけではありません。
譲渡費用は、基本的に不動産を売るために直接かかった費用です。
- 売却のために支払った仲介手数料
- 売主が負担した売買契約書の印紙税
- 土地を売るために建物を取り壊した場合の解体費用など
などは代表例です。
一方で、固定資産税や修繕費などの維持・管理費は、原則として譲渡費用にはなりません。
測量費、登記関係費用、残置物処分費なども、何のために支出したのかによって税務上の扱いを確認する必要があります。
「売却のときに払ったから全部経費」と考えず、領収書や契約書を残しておきましょう。
3,000万円特別控除が使える場合もある
実家の売却では「3,000万円控除」という言葉を聞くことがあります。
ただし、すべての実家売却に自動的に使える制度ではありません。
代表的なものとして、自分が住んでいるマイホームを売却した場合には、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。
また、相続した空き家についても、一定の要件を満たした場合に利用できる別の特例があります。
| ケース | 確認する制度 |
|---|---|
| 自分が住んでいた家を売る | 居住用財産の3,000万円特別控除 |
| 親から相続した空き家を売る | 被相続人の居住用財産(空き家)の特別控除 |
適用にはそれぞれ細かな要件や期限があるため、「実家だから3,000万円控除が使える」と決めつけないことが重要です。
相続した実家については、Vol.85「実家の相続、何から始める?」でも整理しています。
相続した実家なら「売却価格」より先に確認したいこと
春日井市で相続した実家の相談を受けるとき、私は査定価格だけを見るのではなく、次の点も確認します。
- 誰の名義になっているか
- 相続登記は終わっているか
- 昔の購入資料が残っているか
- 住宅ローンや抵当権が残っていないか
- 建物を残して売るか、解体するか
- 測量が必要か
- 利用できそうな税制上の特例があるか
ここまで確認して初めて、「売却したらどのくらい残りそうか」が見えてきます。
古家を解体するか迷っている場合は、Vol.52「古家付き土地の解体は売主・買主どちらがする?」も参考にしてください。
春日井市の実家売却なら「査定額」と「手取り予想」を一緒に見る
不動産会社の査定で「2,500万円です」「2,700万円です」と言われると、どうしても高い査定額に目が行きます。
でも、本当に比較したいのは査定額だけではありません。
- 実際にいくらで売れそうか
- 売るために何の費用が必要か
- 解体や測量を誰が負担するか
- ローン残債はいくらか
- 税金が発生しそうか
- 最終的に手元にいくら残りそうか
この順番で整理する方が、売却後に「こんなに費用がかかると思わなかった」ということを防ぎやすくなります。
💡 査定価格だけでなく「手取り」で比較する
高い査定価格を提示されても、必要な費用を考慮していなければ判断材料としては不十分です。春日井シティ不動産では、売却価格だけでなく、測量・解体など必要になりそうな費用も整理し、できるだけ売却後の手取りをイメージできる形でご説明します。
まとめ|「いくらで売れる?」の次に「いくら残る?」を確認する
- 売却価格がそのまま手元に残るわけではない
- 仲介手数料・測量・解体・登記など、必要な費用は物件ごとに違う
- 譲渡所得税は売却価格そのものではなく、取得費や譲渡費用等を差し引いて計算する
- 相続した古い実家では、昔の購入資料を探すことが重要
- 売却時の支出がすべて税務上の譲渡費用になるわけではない
- マイホームや相続空き家では、一定の要件を満たせば特例を利用できる場合がある
- 査定では「売却価格」と「手取り予想」をセットで確認する
実家の売却は、金額が大きいからこそ、最初にお金の全体像を整理しておくことが大切です。
「高く売る」ことと同時に、「最終的にいくら残るのか」を確認してから売却方法を決める。
これが、実家売却で後悔しにくい進め方だと考えています。
春日井市で実家の売却・査定をお考えの方へ
「実家はいくらで売れそう?」だけでなく、
- 解体した方がいいのか
- 測量は必要なのか
- 売却費用はいくら見ておけばいいのか
- 最終的にどのくらい手元に残りそうか
まで整理してから判断したい方は、ご相談ください。
まだ売却すると決めていない段階でも構いません。春日井市の不動産事情と物件の条件を確認したうえで、必要な費用と売却方法を一緒に整理します。
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監修者情報

-
春日井シティ不動産株式会社
山本 直嗣
