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2026/05/05

Vol.88 春日井の住みやすさについて考えてみた

春日井って、いい街ですよね。

…って言うと、だいたいちょっと困る。

いや、悪くはない。むしろ普通にいい。でも「どこが?」って聞かれると、やっぱり少し言葉に詰まる。

名古屋には近い。でも名古屋じゃない。電車もある。でも車の方が楽。高速も近い。でも遠出するほどでもない。便利なのか不便なのか、ちゃんと説明しようとすると、だいたいどっちにも転ぶ。

たぶんこれ、春日井の正体だと思う。ちょうどいい中途半端さ。

住んでる人は意外と出ていかない

観光地みたいな分かりやすい魅力はないし、「ここに住みたい!」って強く思って来る街でもない。でも、住んでる人は意外と出ていかない。

これ、ちょっと不思議で。名古屋に出ればもっと便利だし、もっと分かりやすく「いい街」はいくらでもある。それでも春日井にいる理由って、そんなに強くない。でも、弱すぎもしない。

自分もそうで、春日井に生まれて、春日井で育って、いろんな人と縁があって、今もここで家族と暮らしている。仕事も、この街でさせてもらっている。だからといって「春日井が最高です」と胸を張って言えるかというと、そこまで強い言葉は出てこない。でも「じゃあ離れたいか」と聞かれると、それも違う。

「最高」より「困ってない」が続く街

この感じ、うまく言えないけど、たぶん多くの人がどこかで感じているものに近い気がする。

生活していると、「ここが最高だな」って思う瞬間より、「別に困ってないな」って思う時間の方が長い。春日井は、たぶんその時間が多い。

何かがすごく良いわけじゃないけど、何かがすごく嫌でもない。だから、気づいたら馴染んでる。

しばらくしてから「まあ、ここでいいか」じゃなくて、「ここでいいんだろうな」くらいに変わる。なんとなく残って、なんとなく続いてる。

派手さはないけど、生活がちゃんと回ってる街。

自分から選びにいく街じゃなく、気づいたら選んでる街

たぶん春日井って、自分から選びにいく街じゃなくて、気づいたら選んでる街なんだと思う。

…と、ここまで考えてみて、やっぱりうまく言えないなとも思う。でもたぶん、それでいい。

はっきり言い切れない街なのに、ちゃんと暮らせてるって、それだけで十分なのかもしれない。

だから結論。

春日井、いい街ですよ。たぶん。

言い切れない感じも含めて、この街らしい気がする。たぶん自分が不動産屋じゃなかったとしても、人に聞かれたら、春日井をお勧めするだろうと思う。

不動産屋目線で見た春日井の実情

コラムのついでに、少し実務的な話も。

春日井市は人口約31万人、名古屋のベッドタウンとして昭和40〜50年代に大きく発展した街です。高蔵寺ニュータウン・勝川・春日井駅周辺など、エリアによって雰囲気がかなり違います。

不動産の需要としては、名古屋市内より土地が安くて広い、子育て世代が来やすい、という強みがあります。一方で、高齢化・空き家の増加という全国共通の課題もあります。

「住みやすいか」と聞かれたら「住みやすいエリアと、そうでもないエリアがある」というのが正直なところです。どこに住むかで全然違う。これは春日井に限らず、どんな街でも同じですが。

20年この街で仕事をしていて感じるのは、ここを選んだ人がここで根を張って、子どもを育てて、老いていく——そのサイクルがちゃんと回っている街だということです。派手じゃないけど、それが春日井の本質だと思っています。

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